ディスカス飼育で必要な水槽器具


ディスカスを飼育するのに必要な水槽器具は各種メーカーにより、多種多様に販売されています。
その中で自分が使いやすいと思うものを選べばよいですが、使い勝手に合わせて選びましょう。
特に、大物系の水槽については、一度設置したらなかなか移動は難しいので、環境や用途に合わせて素材、大きさを選びましょう。
ここでは、一般的によく使用される基本的なものを例に挙げていますので、セレクトする際の参考にして下さい。

水槽と水槽まわり 水槽台 ろ過 エアー ヒーターとサーモスタット 各種お道具




水槽は、材質も大きさも様々です。自分の家の環境にあったもの、用途等、よく考えて購入し、使用しましょう。
また、水槽の大きさに応じて飼育できる魚の数も違ってきますので、よく考えて選びます。
なお、大型サイズの水槽を設置する場合、床下補強が必要です。

 ○ガラス製のフレームなし水槽・・・外部濾過のみが使用可能。
 ○ガラス製のフレームあり水槽・・・上部濾過・外部濾過どちらも使用可能です。
 ○アクリル水槽・・・上部濾過・外部濾過どちらも使用可能で加工も可能だが、お手入れの面で表面が傷つきやすいのが欠点。
 

■水槽の材質の特徴

水槽の材質 利点 欠点
 ガラス製  傷つきにくい、湾曲しにくい  重い。割れると粉々になる
 アクリル製  軽い。加工ができる。  側面が湾曲し易く、傷ができ易いのが欠点。小型だと割高で大型だと割安。

■水槽の大きさと飼育可能匹数 (幼魚:約7cm、未成魚:〜約12cm、成魚:約13cm〜)

水槽の大きさ(幅×奥行×高さ) 水量 可能な飼育匹数
 45cmサイコロ水槽  45cm×45cm×45cm  90L  幼魚:約9匹、未成魚:約5匹、成魚:約3匹
 60cmレギュラー水槽  60cm×30cm×36cm  60L  幼魚:約6匹、未成魚:約3匹、成魚:約2匹
 60ワイド水槽  60cm×45cm×45cm  120L  幼魚:約12匹、未成魚:約6匹、成魚:約4匹
 90レギュラー水槽  90cm×45cm×45cm  180L  幼魚:約18匹、未成魚:約9匹、成魚:約6匹
 120レギュラー水槽  120cm×45cm×45cm  240L  幼魚:約24匹、未成魚:約12匹、成魚:約8匹

■ガラス蓋
ガラス蓋は必ずつけた方がいいでしょう。セットで付いている商品もあります。
何かの拍子に驚いて飛び出すこともあり、その場合、軽い蓋だとズレてその隙間から飛び出してしまうこともありますので、ライト等で上からおさえる、または重い蓋をつける等の工夫をします。ただ、ふちなし水槽の場合は、留め金が不安定なので、重い蓋はつけない方がいいでしょう。

■蛍光灯
蛍光灯は水槽セットで購入した場合、ついてくる場合が多いです。
ディスカスはそんなに明るさを必要としないので、通常の点灯は1灯のみでOKです。
また、蛍光灯の色については、いろいろな種類がありますので、自分のディスカスの色に合った蛍光灯を選ぶのがオススメです。
色によって、ディスカスの色が映えて見えるので、自分の好みの色の蛍光灯を見つけて下さい。
幅広く適応するのは、ちょっとピンクがかった蛍光灯の色がよいでしょう。
 
■バックスクリーン
接着方法はいろいろありますが、一番簡単で安心なのは、両面テープで張る方法です。
なるべく細めの両面テープを使用するときれいに貼ることができます。
アクリル水槽であれば、アクリル用の両面テープをお勧めします。普通の紙用の両面テープだと亀裂が入る恐れがあります。
蛍光灯と同様、バックスクリーンによって、ディスカスの色の映え方が変わってきます。
赤系のディスカスならば、バックスクリーンは単色であれば緑・青。青系のディスカスであれば、バックが黒がオススメです。
また最近は少なめになってきていますが、水草がプリントされたバックスクリーンもきれいです。
これも人によって好みが違いますので、自分好みのものを見つけて下さい。
またふち無水槽、アクリル水槽等そこが透明の場合、下に白い板を引くとディスカスの色が鮮やかにみえます。
 



水槽台も各種メーカー、素材等、多種多様です。
木製と鉄製のものがあり、また形も棚のようになってたくさん置けるタイプから、キャビネット式でインテリアに配慮したタイプもあります。
水槽台を購入する場合も、一度使い始めるとなかなか交換は難しくなるので、将来、水槽をどれだけ置くか、使い勝手、配置場所等もよく考慮して購入しましょう。また、総重量についても検討が必要です。
また、必ず平らな場所に設置し、作業が行いやすい場所(給水・排水し易い場所)・コンセントがすぐある場所・気温変化が少ない場所等、良く考えて設置するとよいです。





 
【上部ろ過】
水槽上に設置して使用する濾過。各種メーカーから出ており、使えるのはフレームあり水槽のみ。よく水槽3点セットなどで付いてくるタイプで、初心者でも簡単に組み立てし易く手入れが楽ですが、ろ材の量が外部濾過に比べあまり入らないのが欠点です。ろ材をいれ、その上にウールマットを引いて使用します。


 
【外部ろ過】
本体を床に設置し使用する。音が静かでろ材の容量が多く入り、濾過能力が高いのが長所。
設置は、水面より低いところに本体を設置しないと稼働できないこと、上部濾過より少々高値なところが欠点。
当店でも、エーハイムの外部ろ過をオススメしています。当店の繁殖〜成魚飼育まで重宝しています。


 




エアーポンプにエアーチューブを
セットし、先にエアーストーンを
装着して使用
  
 
ときどき、エアーは必要か?の質問を受けますが、エアーは必須です!
上部濾過でも外部濾過でもエアーは必ずして下さい

エアーストーンはなるべく細かい泡の出るタイプを使用し、なるべく水槽底面にエアーストーンがくるように設置します。
当店では、大変細かく均一な泡が出る「いぶきエアーストーン」をオススメしています。
エアーは勢いが良ければいいというものではなく、どれだけ細かいエアーの泡が水中に長く滞在できるかで違ってきます。 

 


 
 
  
 

ディスカスは28度以上で飼育するため、通常必要です。
一般的にはセパレートタイプ(左)と一体型のサーモスタット(右)がある。
【セパレートタイプ】
 ○利点:サーモスタットとヒーターが別々で、ヒーターが壊れた場合、ヒーターのみ交換可能。
 ○欠点:サーモスタットの分のコードが一体型より一本多くあり、ヒーターも別途必要。
【一体型】
 ○利点:セパレータタイプよりもコードがすっきり設置できる。
 ○欠点:壊れた場合、丸ごと交換しないといけない点。

特に冬場はヒーターが稼働しない等の事故が多いので、チェックを忘れないようにしましょう。
また、セパレータ型の2個口のサーモスタットに、2つヒーターを付けると事故を予防できます。片方が稼働しなくてももう片方でカバーできます。
なお、ヒーターについては、パッケージに書いてある水槽の大きさよりもちょっと容量が大きいものを使用すると、ヒーターが稼働してもすぐ水温上昇するため、つきっぱなしにはならず経済的でかつ、消耗しにくくなります。




  ・バケツ・・・水換え用・魚の導入時等いろいろに使用できるので、2種類くらいの大きさをそろえると便利です。
          ため水をすくうのに使用するバケツは、別に確保が必要です。
  
  ・ため水タンク・・・ヒーター&サーモとエアーをセットして飼育水槽よりプラス1℃高めに設定した水換え用の水をためておくタンク。
             スペースがない場合、台所用の縦型のスリムなゴミ箱でも代用可。必ず新品を購入し、水でよく洗ってから使用します。
             また、ため水タンクより直接ポンプ等で給水すると簡単で、水換え楽々です。当店では以下のものをオススメしています。
              
              GEX らくらく水かえ君   らくらく水かえ 水楽
       ため水から飼育水槽へ
給水する場合に使用。
スイッチひとつで簡単
に水換えができます。


ホースやらくらく水かえ君に
接続して使用。
水槽にひっかけられるので、
ホースが外れる心配もなく
水かえが行えます。
水量も調節可能。

  ・水槽内ゴミ取りのポンプ・・・形状はいわゆる灯油ポンプの形でアクア用品用のものです。当店では以下のものをオススメします。
                     
              貝沼産業 フィッシュポンプDX-L(ロング)
                にぎりのポンプ部分が適度な硬さで作業し易く、砂利等の餌の食べ残し等も吸いとれます。







  ・水温計・・・飼育水槽内・ため水水槽(タンク)内の水温を測ります。デジタル式・昔ながらの目盛式・サーモスタットと一体型色々です。

  ・網・・・魚を掬うのに必要です。大中小とそれぞれ大きさがあります。

  ・スポンジ・・・水換え時に水槽内のヌメりを取り除くのに使用します。

  ・PH計・・・飼育水や溜水のPHを測ります。デジタル計のものが便利です。当店ではマーフィードのエコデジタルPH計をオススメしています。
        

  ・毒素検査薬・・・飼育水の毒素(アンモニア・亜硝酸・硝酸塩)を測ります。毒素は水の見た目では分かりにくいので、毒素が出やすい
             濾過立ち上げ期等に大変便利です。当店ではテトラの液体タイプのアンモニア亜硝酸硝酸塩の試薬をオススメしています。

 

inserted by FC2 system